こういった疑問に答えます。
日本漢字能力検定(通称:漢検)を受けたことはありますか?
「なんだか難しそう」「めんどうくさそう」など、様々な意見があることでしょう。
漢字は、子どもから大人まで、非常に幅広い年齢層の人にとって親しみのあるもの。
その親しみやすさから、高校受験や大学受験の予行演習としても、漢検はオススメです。
この記事では、漢検3級に合格するための勉強法を中心にご紹介します。
ポイントは、“準備を怠らないこと”です。
そもそも漢検とは?
漢検とは、日本漢字能力検定協会が行っている、漢字能力を測定するための検定試験です。
漢検の特徴としては、まず“手軽さ”が挙げられます。
漢字の勉強の基本は、わからない漢字を書いて覚えること。
過去問題集(通称:過去問)や良質な問題集を使えば、ほぼ独学で合格を目指すことができます。その意味で、“手軽に”受験できると言えます。
そしてさらに漢検に合格し、その資格をアピールすることで、高校入試や大学入試を有利に進められる場合があります。
すべての学校ではありませんが、漢検の資格によって内申の評価を上げることができたり、能力評価や人物評価で好印象を与えたりすることができるからです。
また、直接的に評価されなかったとしても、国語系の試験で有利に働くことは言うまでもありません。
国語や現代文の試験において、知らない漢字や読めない漢字だらけでは、そもそも話になりませんよね。
その意味でも、入試で国語や現代文などを受験する予定のある方は、漢検にチャレンジする価値があります。
“手軽に”受けられる漢検で自信をつけて下さい。
きっと、他の資格試験にも挑戦する意欲が湧いてくるはずです!
漢検3級の難易度・内容・勉強時間・合格率
この章では、漢検3級の難易度・内容・勉強時間・合格率についてご説明します。
難易度
漢検3級の難易度は、中学校卒業程度と言われています。
対象となる漢字数は、1623字。
“中学校卒業程度”ではありますが、合格するためには、中学校で学ぶ漢字をしっかりと理解し、使えるレベルにしておく必要があります。ぜひ、対策を怠らずに受験して下さいね。
内容
内容としては、
- 漢字の読み
- 漢字の書き取り
- 部首・部首名
- 送り仮名
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 誤字訂正
- 四字熟語
- 熟語の構成
となります。
特に重要な分野は、漢字の“読み”と“書き取り”の設問になります。
なぜなら、漢字の“読み”と“書き取り”は漢字学習の基本であると同時に、設問の中でも配点の高い分野になっているからです。
勉強時間
勉強時間に関しては、数週間程度を目安にすると良いでしょう。
もともと国語の勉強や漢字が得意な人ならば、1〜2週間程度の勉強でも合格する可能性があります。
受験する人の国語力や漢字力によって、勉強時間には個人差があります。焦らずにやるべきことをやって下さいね。
合格率
漢検3級に関しては、200点満点中、70%程度の正解で合格となります。
そして、3級における合格率は、2020年度第二回の試験においては50%という結果でした。
つまり、受験生の2人に1人が合格している計算になります。
また、同時期の漢検1級〜10級までの平均の合格率が57.5%でしたので、3級は全体から見ると、やや受かりにくい試験であると言えるでしょう。
参考:日本漢字能力検定ホームページ 2020年度 受検データ
ぜひ、油断せずにしっかりと準備をして、漢検3級に臨んで下さい!
漢検3級を効率よく勉強するポイント
あらゆる資格試験にも共通していますが、漢検3級対策のポイントとしては、“過去問題集(通称:過去問)をしっかりと解くこと”が挙げられます。
※過去問題集とは、漢検3級の試験において、過去に実際に出題された問題が載っている問題集のこと。
なぜなら、過去問を解くことによって、自分の得意分野や苦手分野を把握することができるからです。
そして、資格試験に合格するためには、苦手分野を克服する必要が出てきます。
つまり、「過去問を解く→苦手分野がわかる→苦手分野を中心に勉強する」という流れが大切。
そして苦手分野を勉強するためには、漢検3級対策用の参考書やテキスト、ワークブックなどを使って下さい。
漢検用の過去問や参考書は、書店の“漢検コーナー”などにあります。
日本漢字能力検定協会によるオフィシャル学習本がたくさん出ているので、ぜひ行ってみて下さい。
漢検3級を勉強する際の注意点
ここでは、漢検3級を勉強する際の注意点として、主に3点ご説明します。
①書いて覚える
漢検の勉強は、書いて覚えることが基本になります。
目で見るだけでも漢字の“読み”は覚えられます。
しかしそれだけでは、漢字の“書き取り”は通常は覚えられません。やはり、実際に書くトレーニングが必要と言えます。
また、漢字の“書き取り”は、漢検3級の中でも最も配点が高い分野になります。
ぜひ、過去問等で解けなかった漢字は、何度か書くことでしっかりと覚えてくださいね!
②誰が見ても読めるような丁寧な漢字を書く
漢検の本試験の採点では、受験者が書いた漢字を試験官が合っているかどうか、最終的に判定します。
この時、採点ができないほど汚い字が書かれていたらどう思うでしょうか?
まず、合っているか確認するのが大変ですよね。とてもイライラする作業になります。
イライラしていると、最悪の場合、あまり確認もせずに不正解にしてしまうかもしれません。
だからこそ、誰が見てもわかるような、丁寧な漢字を書くことが大切。
ここで、「漢検の本番だけ丁寧に書けばいいじゃないか」という声が聞こえてきそうですね。
しかし残念ですが、それにはムリがあります。
試験本番中は、これまでの学習の成果や積み重ねが表れやすいものです。
普段の勉強中から丁寧に書くことを意識していないと、本番でキレイに書くことは難しいはずです。
ぜひ、本番を意識して、日頃から漢字を丁寧に書いて練習して下さい。
そして本番では、試験官に自分の漢字が正しいことをしっかりアピールして下さいね。
もちろん、答案用紙上で!
③完璧主義にならない
漢検3級は、200点満点中、70%以上を正解すれば合格できる試験でしたね。
つまり、約140点以上を獲得すれば合格できる計算になります。
完璧主義の人は、ここで180点や200点満点を目指してしまいます。
でも、合格するためにはそこまでの高得点は必要ありませんでしたよね。
超高得点を目指してしまうと、参考書やワークブックを始めから最後まで、すべてきっちりと解いて行かなければなりません。
これでは大変な時間がかかりますし、自分にとって本当に学ぶべき苦手分野などの対策が疎かになってしまいます。
つまり、結果的に非効率になると言えます。
ぜひ、完璧主義を手放して、大切なポイントを中心に勉強して下さい。
合格するために、200点満点を取る必要はありません。
漢検3級に合格したら漢検2級に挑戦しよう
見事、漢検3級に合格したら、漢検2級を視野に入れることができます。
漢検2級とは、常用漢字がすべて読み書きできて、活用できるレベル。
一般的な社会人のレベルと言っても良いでしょう。
また高校、大学入試に役立つだけではなく、就職活動においても自己アピールの一つになり得ます。
ただ、なるべくなら2級の前段階として、漢検準2級の受験もオススメします。
ステップ・バイ・ステップで一歩ずつ挑戦すると挫折しにくいからです。
それでは、みなさんの漢検3級の合格をお祈りしています!