こんな疑問に答えます。
『大学受験があるけれども、勉強していない。』こう考えている人は実は結構います。
あなたがもし、『なんの勉強もせず、模試でA判定を3回連続でとっているような天才』、もしくは『活動実績があり、指定校推薦が確約されている校内トップレベルの成績をとっている秀才』など、勉強しなくてもいい人だったら、ここから先は読まなくても大丈夫でしょう。
しかしこの記事にたどり着いたということは、あなたは「わかってはいるけど、大学受験の勉強してない、できない」人だと思います。
今回は「勉強してない」理由を考えながら、大学受験に向けての対策をお話していきます。
大学受験なのに勉強してない原因を知ろう
なぜ勉強していないのか。まずあなたが、「なぜ勉強してないのか」理由を考える必要があります。その理由が明確になれば、大学受験への対策がわかります。
やらなければいけないと思っているものの、誘惑に負けて勉強できずにいる
もしこの理由であれば、ゲームやパソコン、スマホなど、誘惑となるものは捨てるか、親族に預かってもらいましょう。
こういったものはなくても生活はできますし、たとえ辛いと言っても、1週間もすれば慣れて、ないことが普通になります。
人間は良い意味でも慣れる生き物です。まず物理的な環境をやる気のあるうちに変えましょう。大学受験の勉強の優先順位が高くなるような環境を作り出しましょう。
やる気がでない、集中力が続かない
『環境はあるが、勉強の集中力が続かない』。こういった人は、勉強の前に、まず自分を見つめなおす必要があります。
なぜなら集中力が続かない理由は、あなたの集中力がないからでも、あなたの頭が悪いからでも決してなく、『勉強しなくても大丈夫』と深層心理で思っているだけだからです。
勉強していないのは、大学受験がなんとかなると思っているから?
『勉強しなくては』と口で言っている人や思っている人でも、案外心の底では、『とはいってもなんとかなるでしょ』や、『以外と受かるんじゃない?』と思っていたりします。
もし『○○大学に合格しなかったら、あなたは死にます。』ということが分かったら『なにがなんでも勉強しなくては!』と思いますよね?
人間は本当に『マズイ!』と思った時、自分でも信じられない力を発揮する生き物です。『火事場の馬鹿力』という言葉もあるように、土壇場で力を発揮する能力は、等しく私たちが持っている能力とも言えます。
つまり、あなた今勉強していないのは、あなたが『勉強しなくても、大丈夫』と心のどこかで思ってしまっているからです。
大学合格のために、まず大学や自分を知ることから始めましょう
ではこういう人が大学合格のためになにをするべきなのでしょうか。それは情報を知ることです。
なぜなら大学や自分を知ることで、現状を正しく理解することができ、その結果『勉強しなくてはマズイ』と思うようになるからです。なので、まずは情報を知りましょう。
①自分の立ち位置を知る。
『自分の各教科の偏差値やGTZ(学習到達ゾーン)を言えますか?』
この質問にうまく答えられなかった人は、まず自分の学力を正確に理解し、自分の立ち位置を知る必要があります。
なぜなら『勉強していない』高校生は本当の意味で、自分の学力を認識していないからです。
例えば『自分はもっとできる』などと自分の学力を高く見積もっているか、そもそも『自分の偏差値を知らない』というように、自分の学力と正確に向き合っておらず、理解できていません。
②自分の立ち位置や現状を受け入れる。
人は例外なく、自己肯定感を下げたくありません。自分は特別だとみんな思いたいんです。
そのため、偏差値やGTZを見ても、目を背けたり、なにか理由をつけて、自分の学力を受け入れようとしません。現状を受け入れることは、そんなに簡単なことではなく、大きな勇気が必要なのです。
しかし、大学受験のために勉強できる人というのは、その勇気があります。なのであなたも自分の学力はどの程度なのか勇気を出して受け入れてみてください。
偏差値やGTZは自分の学力を理解するための信頼できる数字です。まずは勇気をもって、その数字を受け入れましょう。
③行きたい大学(ゴール)の偏差値と知り、その大学と自分の学力の距離感を知る
自分の学力を受け入れた後は、自分の行きたい大学の偏差値を知りましょう。そうすることで、目標地点をはっきりさせることができ、大学の偏差値と自分の学力の距離感を知ることできます。
行きたい大学の偏差値を知らない中での勉強というのは、ゴールのないマラソンを走っているようなものです。やる気はでなくて当然です。
大学受験も同じで、目標(ゴール)がなければ、勉強を続けるのが苦しくなります。
④行きたい大学の過去問を解いてみる
過去問は自分とその大学の距離を明示してくれます。どの程度解けたのか、どの分野が頻出なのかなど、勉強の方向性も示してくれます。
つまり過去問とは勉強をしていくためのコンパスのようなものです。コンパスなしの冒険では道に迷ってしまいます。大学受験での迷子は致命傷です。
過去問を必ず活用して、自分と大学の勉強の距離感・方向性をつかみましょう。
大学合格するためにもっとも必要なことは、まず自己理解力
大学合格に必要なのは学力であるのは言うまでもありませんが、学力を上げるのに最も必要なものはなんでしょうか。
それはもともと持っている知能でも頭の良さでもありません。学力向上に必要不可欠な能力は、自己理解力です。
受験は、実は学力の勝負ではなく、自分をいかに理解していけるかという勝負になります。
なぜなら受験勉強とは、自分をいかに律しながら継続して自分に努力をさせ、自分に適した勉強方法はなんなのか、常に自分を見つめながら自己理解して、進めていく作業になるからです。
つまり、『勉強することができて、学力があがる人』は、自分を色眼鏡なしに客観的に見て理解することができ、勉強方法や、やる気、自分の感情など、冷静にコントロールできる人なのです。
大学合格を目指して勉強したい人は、この自己理解力を意識して、自分を見つめなおすことができれば、勉強するやる気が自然と湧いてくるでしょう。
大学受験の勉強をしなかった人の割合
とある研究機関によるアンケート調査によると、大学受験(一般受験)をした人で、1日あたりの学習時間が0時間だった人は3年4月で8.4%、9月で4.3%、12月で3.2%でした。
1時間未満の人は、4月は31.5%、9月は11.7%、12月は5.9%でした。
つまり4月では約40%の人が、9月では約16%が、12月では約9%の人は、1日あたり1時間未満しか受験勉強をしていなかったということになります。
大学受験で最後まで勉強しなかった人は3.2%しかいませんから、ほとんどの人は勉強していることになりますね。
そもそも大学にいく必要はあるのか
そもそもあなたはなぜ大学にいこうと思っているでしょうか?大学でなにをしたいと考えているのでしょうか?
これを考えることで大学に行く目的が明確になるので、やる気がなくなったとき、自分のやる気を上げる有効な手段となります。
参考ですが、厚生労働省の調査によると、大卒と高卒の平均年収には大きな差があるという結果を出しています。
大学でやりたいことがわからないという人は、まずはこれを一つのモチベーションとして使ってもいいかもしれません。
厚生労働省:学歴別にみた賃金 | 03.pdf (mhlw.go.jp)
大学受験の勉強で後悔しないために
あなたの人生は大学に入って終わりではなく、大学に入学した後もずっと続いていきます。
大学受験の勉強で後悔しないように、大学受験後のことを考えてみましょう。
大学受験の結果は以下の4種類です
①大学受験の勉強をして合格
②大学受験の勉強をして不合格
③大学受験の勉強をせずに合格
④大学受験の勉強をせずに不合格
それぞれの結果でなにが生まれるの考えてみましょう。
①大学受験の勉強をして合格
その人に自信が生まれます。努力は報われるという経験をするため、その後の人生もきっと豊かになるでしょう。
②大学受験の勉強をして不合格
経験が残ります。一つの目標に向かって努力を継続できたという経験が残り、その経験をその後の人生に活かすことができ、人生をより豊かに生きていくことができるでしょう。
③大学受験の勉強をせずに合格
驕りが生まれます。たまたまかもしれない1つの結果に、自分に対する過度な自信、そしてうぬぼれが生まれます。
また努力をせずに成果がでる経験をしてしまったため、努力をムダなものだと考えるようになります。豊かな人生を送れるでしょうか?
④大学受験の勉強をせずに不合格
後悔が生まれます。なにもせず、なにも結果がでない状況なので、なんの経験やなんの学びもなく、ただただ後悔だけが残ります。
あなたは大学受験後どの番号のような結果になっていたいでしょうか?順位をつけてみてください。
そうすれば今から何をするべきかわかると思います。後悔しないためには、どうするべきでしょうか。
受験勉強は、「あきらめずに努力し続けた」人ほどその後の大学への満足度は高い傾向があるそうです。
大学受験は一つの通過点と考えられるようになれば、あなたの人生は大きく変わるはずです。