こういった疑問に答えます。
日本漢字能力検定(通称:漢検)の2級を受けたことはありますか?
「以前に漢検3級を受けたから、2級に挑戦したい」もしくは、「3級を受けたことはないけれど、大学受験に向けて2級を受けたい」など、人それぞれに色々な事情があることでしょう。
漢検2級は、高校卒業程度のレベル。キチンと対策をしないと足をすくわれかねません。
この文章では、1ヶ月で漢検2級に合格するための勉強法やポイントを中心に、ご紹介します。
ポイントは、“できる限り確実に”覚えることです。
なぜ漢検2級が必要なの?3級との違いは?
当然ですが、漢検2級は、3級よりも漢字の難易度が上がります。
そしてさらに、試験に合格するための正答率が3級の約7割から約8割に上がるのです。
つまり、漢検2級は3級よりも内容が難しい上に、より多くの正解をしなければいけない試験だと言えます。
また、試験時間も3級と同じ60分ですので、よりスピーディーかつ正確な解答が求められます。
では、なぜ漢検2級が必要なのでしょうか?
漢検2級は、私たちが普段使っている常用漢字がすべて読み書きできるレベルの試験。
大学生であるならば、常用漢字は基本的にはすべて読み書きできることが望ましいと言えます。まして、社会人なら言うまでもありません。
もちろん、漢検2級は絶対になくてはならない資格ではありません。
しかし、大学生や一般的な社会人ならば、最低限わかっていてほしいレベルと言うことができます。
ぜひ、漢検2級レベルの漢字力を身に付けて、力強く社会へ進出して下さい!
漢検2級の難易度・内容・勉強時間・合格率
難易度
漢検2級の難易度は、高校卒業程度、大学、一般程度と言われています。
対象となる漢字数は、2136字。
2136字とありますが、これはすべての常用漢字を読み書きできるレベル。
また、“高校卒業程度”ではありますが、一般的な大学生や社会人でだいたい2級レベルの人は多いはずです。
合格を目指すのなら、決して甘く見ないで対策を行って下さい!
内容
内容としては、
- 漢字の読み
- 漢字の書き取り
- 部首・部首名
- 送り仮名
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 誤字訂正
- 四字熟語
- 熟語の構成
となります。
特に重要な分野は、漢字の“読み”と“書き取り”の設問になります。
なぜなら、漢字の“読み”と“書き取り”は漢字学習の基本であると同時に、設問の中でも配点の高い分野になっているからです。
勉強時間
勉強時間に関しては、1ヶ月程度を目安にしましょう。
勉強法については次章で説明しますが、あまり長期間に渡ってダラダラと勉強すると、かえって非効率になることがあります。
そのため、漢字があまり得意でない人は長くても1ヶ月を目処に勉強して下さい。
また、漢検準2級などをすでに持っていて漢字が得意な人は、1〜2週間程度の勉強で合格することも可能です。
合格率
漢検2級に関しては、200点満点中、80%程度の正解で合格となります。
そして、2級における合格率は、2020年度第二回の試験においては27.3%という結果でした。
つまり、受験生の約3.7人に1人が合格している計算になります。
また、同時期の漢検3級の合格率が50%で、受験生の2人に1人が合格しているという発表があります。
参考:日本漢字能力検定ホームページ 2020年度 受検データ
単純に比較しても、漢検2級は3級と比べてはるかに受かりにくい試験であると言えます。
ぜひ、油断せずにしっかりと対策をして試験に臨んで下さいね!
漢検2級を効率よく勉強するポイント
あらゆる資格試験にも共通していますが、漢検2級対策のポイントとしては、“過去問題集(通称:過去問)をしっかりと解くこと”が挙げられます。
※過去問題集とは、漢検2級の試験において、過去に実際に出題された問題が載っている問題集のこと。
なぜなら、過去問を解くことによって、自分の得意分野や苦手分野を把握することができるからです。
そして、資格試験に合格するためには、苦手分野を克服する必要が出てきます。
特に漢検2級からは、これまでの3級や準2級と違い、約80%という高い正答率が求められます。そのため、苦手分野をそのままにして置かないようにしましょう。
「基本的な問題はすべて落とさないぞ」といった気概を持って勉強できる人は、きっと合格も近いはずです。
「過去問を解く→苦手分野がわかる→苦手分野を中心に勉強する」という流れが大切。
そして苦手分野を勉強するためには、漢検2級対策用の参考書やテキスト、ワークブックなどを使って下さい。
漢検用の過去問や参考書は、書店の“漢検コーナー”などにあります。日本漢字能力検定協会によるオフィシャル学習本がたくさん出ているので、ぜひ行ってみて下さい。
漢検2級を勉強する際の注意点
①書いて覚える
漢検の勉強は、書いて覚えることが基本になります。
目で見るだけでも漢字の“読み”は覚えられます。
しかしそれだけでは、漢字の“書き取り”は通常は覚えられません。やはり、実際に書くトレーニングが必要と言えます。
また、漢字の“書き取り”は、漢検2級の中で最も配点が高い分野になります。
ぜひ、過去問等で解けなかった漢字は、何度か書くことでしっかりと覚えてください!
②完璧主義にならない
漢検2級は、200点満点中、80%以上を正解すれば合格できる試験でしたね。
つまり、約160点以上を獲得すれば合格できる計算になります。
完璧主義の人は、ここで200点満点を目指してしまいます。
でも、合格するためにはそこまでの高得点は必要ありません。せめて180点を目指せば十分と言えます。
満点を目指してしまうと、参考書やワークブックを始めから最後まで、すべてきっちりと解いて行かなければなりません。
これでは大変な時間がかかりますし、自分にとって本当に学ぶべき苦手分野などの対策が疎かになってしまいます。
つまり、結果的に非効率になることがよくあるのです。
ぜひ、完璧主義を手放して、大切なポイントを中心に勉強して下さいね。
③ムリをしない
もしも、漢検2級の試験勉強があまりにも難しいと感じる場合は、漢検準2級や漢検3級に戻って勉強することもオススメです。
勉強するだけでなく、実際に準2級や3級を受験してみるのも良いでしょう。
なぜなら、準2級に合格すれば、きっと自信を持って2級にチャレンジすることができるからです。
漢検2級は、中学生や在学中の高校生にとっては、決してやさしい試験ではありません。
過去問を解いてみて、自分が挑戦できそうな級から受験して下さい。
時には、“急がば回れ”の精神も大切ですよ。
漢検2級に合格したら漢検準1級に挑戦しよう
見事に漢検2級に合格したら、漢検準1級を視野に入れることができます。
漢検準1級試験においては、常用漢字2136字と、常用漢字ではない漢字約864字が出題範囲となります。
はっきり申し上げると、漢検準1級は、漢検2級までとは次元の違う試験。
なぜなら、通常の生活では見ないような常用漢字以外の漢字が出題範囲に加わるからです。
そのため、大学で文学を学びたい方や、文章を読んだり書いたりする仕事に就きたい方にはぜひチャレンジして頂きたいですね。
それでは、漢検2級の勉強をがんばって下さい!
みなさんの成功をお祈りしています!