こういった疑問に答えます。
全国において、どのくらい不登校状態にある子どもがいると思いますか?
文部科学省のデータによると、令和元年度には小中学生合計で約18万人、そして高校生で約5万人もの不登校児童生徒がいます。
また、文部科学省では不登校の定義を下記のように定めています。
「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」
そしてさらに、この定義に含まれない、不登校ぎみの子どもが全国にはたくさん存在すると言われています。
先ほどご紹介した数字を多いと思うか少ないと思うかは人それぞれです。しかし、現代において、不登校になることは決してめずらしくはないと言えます。
このような状況の中、以下の文章では、不登校中に可能な範囲で実行できる勉強法などをご紹介します。
焦らずに、一歩一歩進んで行きましょう!
不登校中に家でできる勉強方法

この章では、不登校中に家でできる勉強法について、主要なものをいくつかご紹介します。
独学
教科書や問題集などを中心に自分で学習するスタイル。
特に小・中学生にとっては、そもそも何をすれば良いのかがわからないことも多いと言えます。
そのような場合、親や周りの大人が一緒に勉強したり、教材選びの手伝いをしたりすると良いでしょう。
通信教育
郵便やFAX、インターネットを利用した教育サービス。
指定された教材を行ったり、添削指導を受けたりします。
オンライン学習塾
動画による講義を見て学び、指定された教材を解いて行くスタイルの塾。
ただし、塾によって生徒のサポート体制に差があるため、入塾前に学習の進め方等をしっかりと確認して下さい。
個別指導塾/集団指導塾
不登校の場合、人間関係によるストレスで躓いている場合が少なくありません。
そのため、個別指導と集団指導のどちらが向いているかと言えば、個別の方が不登校の子どもに向いていると言えます。
また、不登校の原因が、学校の勉強について行けないという理由だけである場合もあります。
そのような場合は、個別・集団のどちらでも本人が行きたい方へ行けば良いでしょう。
家庭教師(オンライン家庭教師)
不登校の子どもを専門的に教える家庭教師が存在します。
また、家にこもりがちな不登校の子どもにとって、家まで先生が来てくれる家庭教師はとても利用しやすい面があります。
オンライン家庭教師も、基本的に行うことは同じです。

以上で、不登校中に家でできる勉強方法をご紹介しました。
補足ですが、近年ではICT(コンピューターヤインターネット、遠隔教育システム)、郵送、FAXなどを活用した学習活動も、出席扱いにできる場合があります。
もしも興味がある場合は、学校の先生や専門の相談機関などに相談して下さい。
※専門の相談機関としては、例えば、教育支援センターや教育相談センターなどがあります。こちらでは、子どもに関する相談をすることができます。
不登校の原因によって勉強の方向性を考える

この章では、不登校の原因ごとに勉強する方向性をご提案します。
今回は不登校の原因として、しばしば上がってくる以下の3つの点について取り上げます。
①集団生活が苦手
集団生活が苦手で不登校になっている場合、先生とマンツーマンで学習することができる個別指導塾や家庭教師が向いていると言えます。
また、もしも自主的な勉強が可能な人であれば、独学や通信教育も可能と言えます。
インターネット学習塾やオンライン家庭教師なども比較的、人と関わらずに行うことはできます。
しかし、実はオンラインではより高度な対人コミュニケーション能力が求められることがあります。
なぜなら相手の雰囲気を皮膚感覚で感じ取ることが難しいからです。
そのため、可能であれば、直接人とコミュニケーションが取れるような学習方法をおススメします。
②無気力
無気力は、小・中・高校生の不登校の原因として一貫して多い傾向がありますが、まずは気力を戻してあげることが先決です。
気力や心のエネルギーが十分に復活したら、子どもの希望を聞き取りながら、勉強の再開や学校への復帰を考えましょう。
この場合、不登校の児童や生徒を専門的に扱っている塾や家庭教師、またはフリースクールに通うことなどがおススメです。
③自分に自信がない
子どもが自分に自信を持てない場合、先生がなるべく近くで子どもを見ることができる個別指導塾や家庭教師がおススメ。
子どもに自信が付くように、子どもが行う小さなことでもしっかりと見て、褒めてくれる先生を選ぶと良いでしょう。
不登校だと将来は大丈夫?

不登校になると、将来を不安に感じてしまう方も多くいらっしゃるかもしれません。
しかし、不登校になったからと言って、人生が終わりということは決してありません。
例えば、文部科学省によると、不登校経験者の高校進学率が約85%に上がっているという調査結果があります。
また、仮に高校で不登校になって退学してしまったとしても、本人のやる気次第で、大学を目指すことは可能です。
例えば、定時制高校や通信制高校に通ったり、高卒認定試験を受けたりする方法があります。
いずれにしても、やる気さえあってしっかりと勉強していれば、未来への道は必ず開けます。
決してあきらめないことが大切です!
不登校から復帰するには?

では、不登校から復帰するためにはどうしたら良いのでしょうか?
先ほど“不登校の原因によって勉強の方向性を考える”の中でも少し説明しましたが、まず一番大切なことは、子どもの心と身体のエネルギーを補充してあげることです。
心身が充実していなければ勉強どころではありませんし、学校への復帰などは言うまでもありません。
そのため、まずは子どもに愛情を注いであげて下さい。
食事を作ってあげたり、一緒に会話をしながら食事をするのも良いでしょう。また、やりすぎない程度のスキンシップも愛情表現の一つとしてオススメです。
休日の日などに子どもと一緒にお出かけをするのも、あまり外出をしない不登校の子どもの気分転換に良いでしょう。
いくつか例を出しましたが、共通しているのは“ともに”何かをすることです。愛情がこもっていれば、会話をするだけでも子どものエネルギーは充電されて行くはずです。
子どもが愛情に溢れて、心身ともに元気になった上で、通常の学校に少しずつ時間をかけて登校する方法があります。
また、不登校の児童や生徒を対象としたフリースクールに通う方法もあります。
通常フリースクールは私営なのでお金がかかりますが、条件を満たせば、通常の学校への出席日数としてカウントしてくれる場合もあります。
子どもにとって進みやすい道を、親や学校の先生、そして子ども本人で話し合って選んで下さい。
ぜひ、無理をせず、じっくりと前に進んで行きましょう!
(参考文献)
・2020年 主婦の友社 菅野純 あらいぴろよ「子どもが学校に行きたくないと行ったら読む本」
・2019年 講談社 下島かほる 「登校しぶり・不登校の子に親ができること」